林家笑丸(はやしやえみまる) 落語家/芸人 プロフィール 1998年 林家染丸に入門。落語界屈指の多芸な落語家。 NHK連続テレビ小説『わろてんか』「芸の指導」「落語家役で出演」。 テレビ朝日『その男、副署長』「紙切り指導」. 楽しい「落語180席」、楽器を使った「ウクレレ落語」、紙を見ずに切る「後ろ紙切り」、 後ろ向きで踊る「後ろ面」など、様々な芸の持ち主。 emimaru@s6.dion.ne.jp

2008年11月04日

2008年11月1日林家笑丸『中国大連公演』後日談

20081031135027.jpg20081031215534.jpg“中国・大連で、踊りや紙切りを新たに取り入れた落語『ほうじの茶・林家笑丸改作版』を披露。中国での食生活が気になって寝不足で目の周りにクマができたせいか、パンダに目元が似たおかげで子供たちの人気者になった男”林家笑丸です(そんなんで人気者ならんやろ)(笑)。
※実際は本場の中華料理はおいしかったです。

11月1日(土)『2008年大連日本商工会文化事業イベント・大爆笑!よしもと笑わし隊・大連特別公演』という海外公演から帰国しました。

○10月31日朝、電車で関西空港に向かう。電車でウトウトしていてふと目を覚ますと体が動かない。「えらいこっちゃ!金縛りや!」。ふと横を見ると、隣りの席のおじいさんが僕のコートの上に座っていた(なんじゃそりゃ)(笑)。何かの不吉な前兆であろうか(関係あれへんがな)(笑)。
○関西空港から出演者のみなさんと飛行機にて中国へ。
○大連到着。日本人スタッフのみなさんとバスにて移動。窓から大連の町の風景。
道路を見ると、車の運転がとにかく荒いがそれ以上に人の歩行の方がとにかく荒い(笑)。車がビュンビュン行き交う道路を人が普通に横断してる。赤信号も青信号も気にしない人が多いので、当然事故も多いらしい。
一方で車は自分の進路を確保するためブーブーとクラクションを鳴らしまくりながらお互いを威嚇しあう。急いでる場合は歩道を運転する車もあるという。現地のスタッフの方がおっしゃるのには「タクシーに乗るとあまりの運転の荒さに車酔いをする人も多いです。降りて歩くと車にひかれる場合もありますが、中国の歩行者と一緒に歩くと慣れてなくても大丈夫です」タクシーに乗ると車酔い、降りると車にひかれ、中国の歩行者に近づくとスリにあう事も(泣)。
大阪がマナーの良い素晴らしい町に感じてきました(笑)。
※実際はいい国でしたが、日本と同じ感覚でいてはいけないという注意をして下さったようです。
○家を見ると洗濯物はあまり外に干してない。大連は風が強く砂やほこりが飛んでくる。たまに車に跳ねられた人も飛んでくるらしい(それはないやろ)(笑)。
○日本人スタッフのみなさんと観光。中国の海を見て『貝殻博物館』へ。そこには“不思議な形の貝殻”がたくさんある。それ以外にもどういうわけか“普通のあさりの貝殻”もあり、その横には“日本製のあさりの缶詰”も展示されていた(貝殻違うがな)(笑)。中国はおおらかである(おおらかとはまた違うような気が…)(笑)。

○ロシアン・ストリートを見学。ロシア人はいないが、露天商がいっぱいいる。建物がありその中に公衆便所。便所の前に“一元(約15円)”と書いた紙を持ったおじさん。「金取るんかいな!?」。一緒についてきてくれた日本人スタッフさんが払って下さった。生まれて初めて便所をおごってもらった。中に入ると便所が汚い!“お金を払うどころかお金をもらわなこんな便所入らへんで”と思わせる便所であった。公衆便所を使って使用料をふんだくる露天商…、日本に帰った時のビッグビジネスのアイデアがひらめいちゃいました!(ひらめくなそんなもん!)(笑)。
○ラマダプラザ大連到着。想像以上にええホテルでビックリ!
○大連の町を歩く。ほこりっぽく空気が乾燥している。そのかわりに花粉がないので花粉症にいいらしい。「笑丸さん、大連と日本の空気の違いは、ぜんそくを取るか花粉症を取るかなんですね」(どっちも取りたないなあ(笑)。
○大連でショッピング。中国のお店は高めにふっかけてくるので、日本人スタッフの方が中国語で対応。この方が中国語ペラペラで大助かり。芸人仲間がバンバン買い物をするのを見て、僕も思い切ってウィンドウショッピングをした(思い切ってへんがな)(笑)。
○中国のレストランで鍋料理。中華料理はうまいと再認識。店の中には『三国志』の関羽が神様となって祀られている「関帝廟」を発見。
○11月1日、朝。朝食はバイキング形式。好きなものを自分のお皿に取る。初めて見る食べ物が多いので、なにがうまくてなにがおいしくないのかわからない。日本人スタッフのいない時は全てにおいて不安である。結局料理を取らずに周りをグルグル回って腹ペコになった(なにしにいったんや)(笑)。
※名前はわかりませんが、肉まんの肉抜き?と肉まんの肉抜きのねじったもの?を発見!それを食べた日本の舞台監督の方が腰抜かしてました(笑)。
○みやげ物屋に勇気を出して1人で行く。中国の店員さんがどこで覚えたのか日本語でしゃべりかけてくる。「マケテクダサイヨ。マケテクダサイヨ」…まけてほしいのはこっちなんですが(笑)。たぶん「まけるから買って下さいよ」という事やと思う。
○私の師匠が所望する中国のおみやげ『青墨(青みがかった墨。風景画などに使う)』を置いてる店を探す。僕は使わないので墨はいらないのだが、師匠へのおみやげなのであっちゃこっちゃの店を探す。そしてついに『青墨』を発見!。よくわからないが値段を聞くと思ったより高い。中国では値段を高めにふっかける事を聞いていたので渋っていると「買ってクダサイ。買ってくれたら墨をもう一つつけマス」(僕は墨いらんちゅうねん)(笑)。
○いくよ・くるよ師匠、まるむし商店さんがホテルに到着。全員で昼ご飯。「笑丸君、この食べ物なんやろな?…食べてみて」「はい」…このやりとりが多すぎるような気がしたのは気のせいと思いたいしょっぱい中国の昼であった(毒味役としても呼ばれてたんかなあ)(笑)。
○舞台のリハーサル。音のチェックが済むとみんなでショッピング。私1人を残して(置いてきぼりやがな)(笑)。
部屋に戻ってベッドで横になる。目覚めて鏡を見ると、両頬をつたう涙のあとがあった(泣いてたんかいな)(笑)。

○舞台本番。大連で最も広い会場と言われるホールに老若男女450人のお客さんが集まる。
17時30分からよしもと芸人達
(敬称略)(出演順)
SNOB「音曲漫才」/
メグマリコ「ものまね」/
林家笑丸「落語」「後ろ紙切り」「ウクレレ落語」「玉すだれ」「踊り」/
まるむし商店「漫才」/
今いくよ・くるよ「漫才」
出演者が演芸を披露。

僕は永遠に語り継ぐ自分のエピソードのテレビドラマ出演話から「後ろ紙切り」、古典落語『ほうじの茶』の中に「ウクレレ落語」「南京玉すだれ」「アクロバットかっぽれ」を入れて披露。吉本の依頼通り多くの芸事を入れた落語をしてまいりました。20分以内におさめるのが大変でしたが、もちろんちゃんと時間をオーバーしましたよー(アカンがな)(笑)。※実際はなんとかおさまりました(汗)。
○とてもほがらかなお客さんで、今までの海外公演と同じく日本以上に反応が大きかったです。海外公演では僕がよく思うのは「日本やなくて世界が僕のステージちゃうか?日本は僕には狭すぎるんちゃうか?」という邪念なんですが(笑)、日本に帰ると「狭いのは日本やなくて自分の家やがな!」と現実に引き戻されます(トホホ)(笑)。
今回も思い出に残る楽しいステージとなりましたが、お客さんとスタッフのみなさんに大変感謝でございます。
○舞台後、高級レストランで食事。北京ダックやアワビ、濃い酒の白酒(テキーラやウォッカなどと同じぐらい濃い)などを頂く。さらに初めて見る食材・海ミミズ?も。焼き肉のミノのような味。僕は相変わらず、僕はピーマン以外はなんでも食べる事ができる。“ピーマン以外はなんでも食べる事ができる”。…これは大人の男としての私の唯一の自慢である(自慢にならんやろ)(笑)。
○朝食。バイキング形式。中華がゆとラーメンを食べる。だんだん中国の料理に慣れてきた。
「食事が合わんかも」と出発前にドキドキしていた自分を中華鍋で強火で炒めてやりたい。
○朝食では中国のウェイターさんがコーヒーか紅茶を入れてくれるサービスがあった。僕が紅茶を頼むとコーヒーが出てきた(笑)。
僕が紅茶を入れてもらおうとコーヒーを飲みほそうとしたらウェイターさんが素早くコーヒーを注ぎ足してくれた(笑)。サービスがええのか悪いのかよくわからない(笑)。ちなみに、いくよ師匠がコーヒーを頼むと紅茶が出てきた(笑)。
○今いくよ・くるよ師匠が水がほしいとのこと。僕も一つもらおうと「ウォーター、スリー」、ウェイターさんが水を3つ持ってきてくれた。「やっと言葉が通じたなあ」とみんなで盛り上がっていると、その後どういうわけかお湯が3つ来た(笑)。ウォーターとお湯…、確かに似てるけど(似てへんがな)(笑)。
○その後大連をショッピング。タイガーバームを探したが見つからず(泣)。
○バスに乗って大連空港へ。窓から外を見ているとトラックがカーブを曲がる際にネギをかなり落ちた。次に来た関係のないトラックから運転手が降りてきて、そのネギを積んでどっかに走りさった。初めて見ましたなあ、ボランティアの町の掃除屋さんを(ただの泥棒やがな)(笑)。
○町ではペットをほとんど見かけないが、中国では地域によっては犬を食べる習慣もあるらしい。つまり食生活ではペットブームである(意味が違うやろ)(笑)。
○大連では野良犬を見なかった。飼い犬をたまに見かけたが、それを見た人が中国語で「かわいいー」と言いながらお箸でお皿に乗っけようとしていたのが印象に残る(そんなわけないやろ)(笑)。※実際は大連ではペットを食べるのでなく飼う習慣があるとの事。
○空港から飛行機に乗って日本へ。機内では映画や音楽を楽しめる。さらに飲み物も頂ける。なんか嬉しくてワインを飲みながら演歌を楽しむ(ワインと合わんやろ)(笑)。
○関西空港に到着。みんなと解散。

○中国公演は無事にめでたくおひらき。「中国はなんかこわいなあ」と思ってましたが、大連のラマダプラザの整った設備、現地の日本人スタッフのみなさんのご配慮のおかげでとても快適でした。

世界も視野に入れながら落語と芸事を磨いてきた事が、今回の海外公演につながったようです。
ただ世界が僕を視野に入れてないので、次の海外公演に全くつながりません(アカンがな)(笑)。

posted by emimaru at 10:40| Comment(10) | TrackBack(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
充実した大連公演だったのですね。
>>ロシアン・ストリートを見学。
大連は同地域を租借していたロシア人によって開かれた街です。大連の地名はロシア語‘ダルニー‘に由来しています。
>>師匠が所望する中国のおみやげ『青墨(青みがかった墨。風景画などに使う)』を置いてる店を探す。僕は使わないので墨はいらないのだが、師匠へのおみやげなのであっちゃこっちゃの店を探す。そしてついに『青墨』を発見!。
師匠さんは芸術を愛する方なのですね。墨が見つかって良かったですね。
Posted by いばら at 2008年11月04日 22:06
笑丸さ〜ん☆
メチャクチャ詳しく旅日記書いていただきましてありがとうございます。(^ー^)私も旅に行った気分にさせていただきました。(笑)
中国は思い出深い場所になったようですね。
いろんなとこにもショッピングにいかれたようですが笑丸さんのほしかったものはタイガーバームやったんですか?
最終的に見つからんかったんですか?
写真ではお天気にも恵まれさわやかな笑丸さんですね!!
おつかれさま〜☆
Posted by ゆり at 2008年11月05日 00:07
笑丸さん、お久しぶりです。
大連公演の成功おめでとうございます!

楽しいエピソード満載ですね。マクラのネタがいっぱい
増えたんじゃないでしょうか?

そういえば「花花寄席」はNGKに移動でしたっけ?
私としては近くなって嬉しいかも。でも梅田花月にも一度は
行きたかったです。
Posted by 犬福 at 2008年11月05日 00:10
笑丸サン(●^ー^●)
こんにちゎぁぁ〜(o^-')b
私も、中国に行ってみたくなってきましたぁ↑↑(≧∀≦)b

笑丸サンのブログ、ぃっも、ぉもしろくて、笑ぃながら読んでますっヾ(*゚▽゚*)ノ
Posted by チェリー♪ at 2008年11月06日 20:13
えみまるさん♪
ぶじにおかえりなさい☆
ブログはおもしろかったです。
ペットたべるなんてこわいなぁ。ビックリしました。
Posted by かいと at 2008年11月07日 19:52
いばらさん ありがとうございます。師匠は芸術が好きですよー。青墨も入手できましてホッとしております。
Posted by 笑丸です at 2008年11月18日 20:57
ゆりさん ありがとうございます。つれづれなるままに書くとめちゃくちゃ詳しくなったというかむちゃくちゃ長くなりました(笑)。
タイガーバームは見つかりませんでしたが、楽しい思い出はおぼろげに見つかりました(おぼろげかいな)(笑)。
Posted by 笑丸です at 2008年11月18日 21:30
犬福さん ありがとうございます。「花花寄席」はなんば花月に移動ですよー。僕も隠れキャラとしてババーンと出演しております(隠れてるんか目立ってるんかどっちやねんな)(笑)。
Posted by 笑丸です at 2008年11月18日 21:35
チェリーさん ありがとうございます。「中国に絶対行きたくない」という内容にならずにホッとしております(笑)。
ですがこれは大連に限っての内容です。中国でジャッキー・チェンさんと一緒にいると、カンフー使いの悪党との決闘に巻き込まれますのでご注意を(カンフー映画の見すぎやろ)(笑)。
Posted by 笑丸です at 2008年11月18日 21:51
かいと中華コック長殿 ありがとうございます。中華料理はおいしいですよ。ただペットを食べるのではなく、ペット以外の動物ですのでご安心を。
国が違うと犬が人にかみつくのではなく、人が犬にかみつくんですね(そんな光景見てへんやろ)(笑)。
※もちろんホンマの話ではございません。
Posted by 笑丸です at 2008年11月18日 21:59
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